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国立情報学研究所
佐藤 真一 教授
外部知識を活用したコンテンツ効果予測
【研究テーマ詳細】
近年、インターネット広告を含め様々なウェブサービスにおいて、ユーザー毎にどのような配信コンテンツや広告が好まれるかを高精度に予測し配信する技術は、ユーザーの満足度を左右する重要な役割を果たしています。
AI Lab Creative Researchチームでは、かねてよりこの技術課題に対して様々なアプローチについて研究して参りました。
そして2020年度よりコンテンツに関する情報をより活用した配信を実現するべく、マルチメディア検索などの分野を長年牽引してきた佐藤真一教授との産学連携を開始しました。
【研究プロジェクト】
「外部知識を活用したコンテンツ効果予測」
コンテンツをユーザの興味に合わせて配信するには、過去の配信データだけでなく、コンテンツに関する詳細な情報をいかに活用するかが重要な要素になります。
この研究プロジェクトでは、コンテンツとweb上から得られる外部知識を紐付け、さらに効果予測にとって有効な情報の活用方法を学習する技術を研究しています。
特に知識グラフを用いたグラフニューラルネットワークに着目し、広告に限らず、研究コミュニティで共有されている様々なオープンデータを使って技術的課題の探索、改善手法の開発を進めています。
本プロジェクトは、新たに開発した学習手法が既にトップカンファレンスであるWSDMに採択されるなど、着実に研究成果を上げています。
この研究により得られた成果は今後、多様な情報を活用した広告効果の予測や、ユーザに合わせたコンテンツの推薦・作成などへの応用が期待されており、
ビジネスへの大きなインパクトをもたらすシーズになると考えています。
事業だけでなく学術コミュニティへの貢献も重視し、積極的な対外発表およびオープンソースの開発を目指しています。
【研究成果】
– “Alleviating Cold-Start Problems in Recommendation through Pseudo-Labelling over Knowledge Graph” (WSDM2021)
Riku Togashi, Mayu Otani, Shin’ichi Satoh